2-6. DNAの組換え
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組換え
細胞内において、2種類のDNA鎖の一部が交換されて新しい組成のDNAが生じる場合がある
組換えは大きく相同組換えと非相同組換えに分けられる
1) 相同組換え
一定の長さの相同な配列をもつDNA間で起こる組換えで、真核生物では減数分裂時の相同染色体間でみられる
細胞内でDNAのねらった場所を別のDNA断片と置換する人為的操作である遺伝子ターゲティングやゲノム編集もこの反応を利用している
原核生物の場合はF因子依存性のゲノムDNAの組換えやファージDNA間で起こる
2) 非相同組換え
相同性がないか、あってもごく短い配列間で起こる組換えで、種々の様式がある
決まった場所で起こるものとしてλファージDNAやP1ファージDNAの間でみられる組換えがあるが、後者は単一の酵素(Creリコンビナーゼ)で進むので、この酵素を遺伝子工学のツールとして使用することができる
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ランダムな様式の組換えとしては、細胞に入れたDNA断片のゲノムへの挿入や二本鎖切断されたDNAの再結合反応:非相同末端結合(NHEJ)(塩基欠失などの変異を伴いやすい)などがある
DNA組換えの種類
相同組換え
減数分裂時の染色体乗換え
遺伝子ターゲティングやゲノム編集におけるDNA断片の組込み
F因子によるゲノム組換え
ファージDNA間の組換え
非相同組換え
部位特異的組換え
ファージ(λ、P1)DNAにみられるDNA組換え
トランスポゾンの転移
ランダムな組換え
DNA断片のゲノムへの組込み
免疫グロブリン遺伝子再構成
非相同末端結合
e.g. ゲノム編集におけるDNA断片の欠失
特殊形質導入ファージの生成
memo: 突然変異
突然変異(変異)
分子生物学的にはDNAの塩基の置換と定義されるが(塩基の挿入や欠失を含む場合もある)
転位(transition)
プリン塩基同士あるいはピリミジン塩基同士の置換
転換(transversion)
プリン塩基-ピリミジン塩基間の置換
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DNAポリメラーゼによる合成ミスが校正・修復されなかったり、損傷塩基に本来とは異なる塩基が対合しそれらがそのまま複製されたりした場合に変異として固定される